2006年06月26日
河童鉄道777☆
「最近こどもたちが日本語の勉強を
熱心にするようになったの」といったら、
さっそく日本に住む知人が送ってきてくれました。
日本のグランド・クラシックと呼べるような
マンガや絵本やDVDの作品たち。
実はその国の言葉を覚えるのに、ドラマやアニメは
なかなか適してるといわれているのです。
そのなかに、私たち世代にはとっても懐かしい
『銀河鉄道999』のDVDがありました。
時代や年代を超えた
少年っぽいロマンティシズムに心ひかれるのか
画面を食い入るようにみつめる、こがっぱと不死身龍。
やっぱり男の子なのねぇ。
「とれーーだーーすてーーしょん」
「ぎょうざ、らーーめん」
ところどころ画面にでてくる日本語を、
声をだして一生懸命読もうとしています。
その合間にこがっぱが
「かっぱステーション」とか
「かっぱ惑星」とか
ぼそっといってたりしましたが、
私は聞こえないふりをしてました。
物語はとってもヒューマニズムにあふれていて、
日本語の勉強だけじゃなくて『心』の勉強にもなりそうです。
今になって大人の私が見ても最後まで飽きないほどなので、
もちろんプチ妖怪たちも最後まで目を離しません。
そして1話見終わると、、、
「あーーーおもしろかった」
おにいちゃんの不死身龍は、
こんどは『銀河鉄道999』のコミックスを手にとって、
ぶつぶつと小さな声で文字を追いながら読みはじめました。
これも立派な日本語のお勉強です。
そして、、、こがっぱはすくっと立ち上がると、
てってってっと奥の院に向かっていきます。
ひらがなの書きとり練習でもするのでしょう。
プチ妖怪たちは興味があるうちだけは一生懸命なのです。
よしよし。
がんばるのよ、あなたたち。。。
ようやく静かになったサロンで、私は仕事をはじめました。
熟読しておかないといけない資料があったのです。
まとめなければならない原稿も。。。
そして、やっと集中しはじめたとき、
てってってっという足音とともに、こがっぱの声。
「ママー、ほら、できたよーーー」
勉強の成果を私に見せて、添削させたいのでしょう。
プチ妖怪たちは興味があるうちだけは一生懸命なのです。
こがっぱ、にこにことうれしそうにリーフをさしだします。
きっと思ってた以上にはかどったのでしょう。
「、、、へ?」
手わたされたリーフを見て、
私は思わずクチをあけてしまいました。
『河童鉄道777』。。。
宇宙空間をクチバシから煙をだしながら
仰向けに飛んでいく河童鉄道、、、
こがっぱの頭の中は、今日も河童でいっぱいです。
2006年06月23日
おじさんとチェスをする☆の巻 その2
それから2日後のこと、再びおじさんたちが
プチ妖怪屋敷に遊びにくることになりました。
けいかっぱ、にこにこお出迎えです。
「はいこれ。おみやげ。
なくなってたはずのチェスのクイーンだよ。
どういうわけかおじさんのカバンの中に
ダイビングしてたみたい。
あの時はこれの代わりがピンクのブタだったから、
おじさん、負けちゃったんだな。はっはっは。
あっあぁーーー。でも今日はチェスはやめようね。
けいかっぱくんのチェスのコマの形は、
おじさん、どうも苦手だから。
次は日本の普通のコマで対戦しような」
「!」
頭に電球が点ったようなマンガっぽい表情をして
何かを思いついた、こがっぱ。
奥の院にいってがざごそはじめたかと思ったら、
てってってっとリズミカルな足音で戻ってきました。
「おじさん!
これならいぃんだね!」
標準タイプのコマとチェス盤を
しっかり両手に抱えています。
おじさん、言っちゃったてまえ、逃げられません。
そして、数十分後。。。
「けいかっぱくん。ほんとに強いねぇ。
いや、しかし、黒のコマって見づらいなぁ、、、
おやっ本当によく見えないぞ。(んなことないでしょ)
なんだかなぁ、おじさん。
このコマでも負けちゃったりして。はっはっは」
、、、ほんとに負けちゃいました。
こがっぱ、その天然っぷりは私でさえも驚くほどなのに、
囲碁やチェスだけは時に大人もたじたじなほど強いのです。
それを知らずに対戦してしまったおじさん。
周囲の視線を一手に受けてバツが悪そうです。。。
「こりゃーーーいかんいかん。
けいかっぱくん。もう一局しよう。
今度こそはおじさん、真剣だぞ」
はたして、長時間にわたる接戦が繰り広げられ、
今度はおじさんが勝ちました。
「いやぁ、まぁ、、、こんなもんだな。
うん、、、最初から本気だしてもな。
うん、、、こんなもんだろ、、、ふぅ」
面目を取り戻して満面の笑顔を浮かべる、おじさん。
ちょっとくやしそうにしているこがっぱ。
「!」
しばらく何かを考えていたかと思ったら、
いきなり立ち上がって奥の院に入っちゃいました。
「あちゃーーー、キズつけちゃったかなぁ、、、」
おじさん、ちょっとあわてた表情です。
けれど、てってってっとすぐに戻ってきたこがっぱが
両手で差し出したモノを見て、今度は一気に冷や汗が。。。
「、、、かっぱ!」
「いや、、、おじさん、河童は、、、」
「ぼくのいちばん大切なかっぱ!」
「だから、おじさん、、、河童はいいかなぁって、、、」
「約束したから大切なかっぱ、あげるよ!」
「いや、、、だから、、、あのね、、、」
「約束はちゃんと守らなくちゃ。だから、かっぱ!」
おたおたするおじさんを尻目に、
日本へのお土産で膨らんだおじさんのカバンへ
かっぱのぬいぐるみ“かっぱどーす”を
むりやりつめこむこがっぱ。
まさにあっという間のできごとでした。
「ちゃんと毎日、お皿に水をあげてね」
今日の勝負も、こがっぱの圧勝でした。。。
2006年06月21日
おじさんとチェスをする☆の巻
ある夕方のプチ妖怪屋敷には、
日本からのお客さんたちがみえてました。
「けいかっぱくんは、チェスはやらないのかな?
おじさん、碁はできないけれど、チェスならできるよ」
それを聞いてにやりと微笑んだ、こがっぱ。
すかさず奥の院がら秘蔵のチェス盤をもってきました。
「あっれーーーー?
クイーンがひとつなくなってる、、、」
再び奥の院に戻って、がさごそ。
しばらくさがしていたかと思ったら、
ピンクのブタのマスコットを片手に戻ってきました。
「これを代わりにしてね」
しげしげ手にとってみたおじさんがいいました。
「ブタがクイーンだなんて、よわっちぃ感じだなぁ。
それに、けいかっぱくんのチェス、、、
コマ自体が独特の形してわかりづらいというか、、、
なんだかおじさん、、、負けそうだなぁ、、、」
予言どおり、おじさんは早い段階でブタ(クイーン)を
こがっぱに取られ、本当に負けてしまいました。
「けいかっぱくん。強いねぇ。すごいすごい。
チェスに勝ったから、おじさんの大切な電子手帳を
日本語の勉強のために、きみにあげよう。
これは結構高かったんだけど
、、、えぇい。あげちゃおう!」
画面を見て、さわって、ぴこぴこ。
よろこぶ、こがっぱ。
「その代わり、けいかっぱくんが日本にきて
日本のチェス盤で対戦して、もしおじさんが勝ったら
、、、けいかっぱくんのいちばん大切ないいものを
おじさんにちょうだいね」
ちゃっかりおじさんは言います。
すると、こがっぱ、
真剣な表情で、すかさずこう答えました。
「いいもの? 大切? かっぱ?」
かたわらの巨大なぬいぐるみ、かっぱむすを指さして、
「ぼくのいちばん大切ないいもの」
「。。。いゃーー、
河童はおじさん、、、いぃかなぁ、、、」
「そうだよね、、、大きすぎるよね。
だったらもっとちっちゃいので、
かっぱどーすっていうのがいるからそれでいい?」
「。。。いゃーーー、
そのぉ、、、大きさとかの問題でねく、、、」
こがっぱ、あくまでも真剣。
おじさんがなぜおたおたしてるのか、
さっぱり判っていない模様です。
うふふふ。
この勝負もこがっぱの勝ちかしら。。。
2006年06月17日
寝姿かっぱスタイル☆
ある日の夕方のことでした。
「はぁーーーくたびれたぁ……」
まるで町内会の会合帰りのじぃさんのように一言いうと、
サロンのソファにコテッッッと横になった、こがっぱ。
今日もたくさん遊んできて疲れたのね。
お夕食の下ごしらえでもして、
少しそぉーっとしてあげましょう。
そして小一時間ほどしてサロンに戻ってくると、、、
……へ?
なぜソファのカバーが顔の周囲に集まってるの、、、?
なぜこの手足バランスで眠れるの、、、?
それよりなにより、、、このカタチは、、、
あぁ、、、これは、、、これは、、、、!
80年代に一世を風靡したCMスターの
エリマキトカゲ!
こがっぱ、あなた、、、
河童かと思ったらエリマキトカゲだったのね。。。
私はあまりのおかしさに、
この姿を皆さんにお見せしたいと考えました。
そこでこがっぱがめざめると、すかさず、、、
ねぇねぇ、こがっぱ。
この写真、ブログに使ってもいぃ?
「んー、、、」
こがっぱの眉間に一瞬たてすじが入り、
神妙な顔で写真を見入ってます。
やっぱり、さすがにこれはNGかしら。
でもはなぢミイラのときも最終的にはOKだったし、、、
そっか。『へんないきもの』の本を読破しているあなたなら、
エリマキトカゲを知っていても不思議じゃないもんね。
──と様子をうかがっていると、
こがっぱの顔が少しずつ晴れ晴れとしてきました。
そしてちょっと得意げに、、、
「ママ!! ぼく、まるで
エジプトのファラオみたいだね」
も、もしかしてカッコイイと思ってる、、、?
いったいどこまでズレていくのかしら、こがっぱ。。。
2006年06月07日
これで完璧その?☆
「ママー、いってきまーす」
はい。あら? 重いカバンねー。
いってらっしゃい。
「ママー、いってきまーす」
はい。カバン、今日も重いわねーー。
たいへんねぇ。いってらっしゃい。
「ママー、いってきまーす」
はい。あら? 今日もまた重いわねぇ。
がんばるのよ。いってらっしゃい。
こがっぱは、毎朝にやにやしながら
重いカバンを背負って学校に通っていきます。
私は勉強大好きっ子でしたけど、
こんなにカバンが重かったことは一度もありませんでした。
ここまでカバンが重いと、
背中に負担がかかるんじゃないかしら。。。
実際に重いカバンは子供の身体の成長にも影響するので
問題になったこともありました。
今度、父兄の集まりがあったら、いっとかないとね。
そんなことを考えていた翌朝、
こがっぱが元気よく学校に出発しようとしています。
「ママー、いってきまーす」
本当に毎日毎日、大変よね。
これじゃ、「労働者諸君!」ってかんじだわ。
、、、ん??? ねえねえ、こがっぱ。
今日は土曜日よねぇ。。。
授業だって半分なのに、なんでこんなに重いの?
こがっぱはにやにや笑いながら、
得意げにこう答えます。
「ぼく、いつも全教科、持って歩いてるんだ。
だって、それなら忘れ物しないし、合理的でしょ?
これで完璧!」
、、、がっくりとチカラが抜けました。
それならこがっぱ、
給食カードはどうしていつも忘れそうになるの。。。?